コスト・アプローチは、企業の貸借対照表の純資産をベースとして、企業価値の評価を行うものですが、この考え方に基づく評価方法には、簿価純資産法、時価純資産法、修正時価純資産法等があります。

これらの評価方法は、いずれも純資産をベースとするものですが、簿価は現在の価値を反映していないこともよくあるため、簿価純資産法による評価は現実とは乖離している場合も多いと言えます。

そこで、簿価を時価に引き直したうえで評価する時価純資産法や、重要な調整事項を加味して修正した修整時価純資産法が採用されます。

コスト・アプローチでは、時価評価を織り込むことでより客観性が高くなるという特徴がありますが、企業の収益力は反映されにくいという面があります。