(事案の概要)
Bさんは、自営業の事務所として使用していた所有ビルを売却することとなりました。購入者はこのビルを住居に改築して住むということでした。
売買契約が成立し、購入者がビルを改築した後、購入者からBさんに対し、「ビルで以前自殺があったと聞いた。このようなビルには居住できないから契約を解除したい。代金は支払わない。」との主張がなされ、代金が支払われません。
(解決内容)
Bさんとしては、自殺があったことは全く知らず、購入者がビルをすでに改築していることから、購入者に対して早く代金を支払ってほしいと主張しましたが、購入者は、自殺があったことは建物の瑕疵にあたると主張して代金を支払いませんでした。
そこで、不動産の売却代金の支払いを求めて訴訟を提起しました。訴訟において、起きたのは自殺ではなく転落死亡事故であったこと及び事故よりすでに相当の期間が経過していることなどから瑕疵には当たらないという主張をしました。
訴訟の結果、当方の主張が認められ、Bさんは売却代金全額の回収ができました。