(事案の概要)

A社は創業25年の中小企業です。売上自体はさほど減少していないのですが、最近利益率が悪化して運転資金にこと欠くようになり、このままでは廃業の危険もあると感じるようになりました。

 

(解決内容)

財務状況及び経営状況を調査したところ、A社には利益が上がっている部門(採算部門)と上がっていない部門(不採算部門)とがあり、不採算部門となっているのは創業以来A社の中心となってきた部門でした。

経営者は2代目でしたが、不採算部門を自分の代でやめるわけにはいかないという気持ちで、不採算部門に資金を投入し続けていました。

まず、不採算部門を含めた事業再生計画を検討しましたが、A社の下で不採算部門を黒字化することが困難であること、採算部門の今後の展開の可能性が高いことなどから、不採算部門を事業譲渡することとしました。

事業譲渡の対価については、全額を債務の返済には充てずに、採算部門に投資しました。

債務の圧縮により返済金の支払いが楽になったこと及び採算部門が順調に利益を上げるようになったことから、再生につながりました。