最近は、親族以外の方が後継者となる承継、M&Aによる承継も多くなってきましたが、依然として中小企業の事業承継の約6割は親族内承継が占めています。

親族内承継のメリットは、会社の従業員や取引先など関係者の理解を得られやすいこと、後継者の教育や指導のための準備期間を確保できること、相続や生前贈与により自社株や事業用財産を後継者にスムーズに集中することが期待できることなどです。

一方、デメリットは、後継者以外の相続人がいる場合に、これらの方々の相続分又は遺留分を考慮しなければならず、自社株や事業用財産の後継者への集中が困難となる場合があること、後継者にふさわしい素質や意欲をもった親族がいるとは限らないことなどです。